October 28, 2006

酸味の利いた女

今日、昼、買い物に出かけた。
到着はジャスト正午で、腹減り。
何を食べようかと考え、めったに入らない中華料理店にした。
私は実はラーメンがあまり好きではない。
昔は、はっきりいって嫌いだった。
1年に1回も食べないし、カップラーメンなんて問題外。
ところが、だんだんと好きになり(たぶん海外出張の影響)、
今ではまあ月に1回は食べる。
特に今日入った店のラーメンが一番好きなのだ。

で。そこのラーメン…というよりも名物餃子が食べたくて、並んで入った。
これが間違いの元。
机に麺固めのラーメン。うーん、いいにおい…。
そして小ぶりで下かりっ、中じゅわっの一口餃子。これは絶品!
さあ食うぞ!
とばかりに餃子のタレを入れる小皿を勢い良く取る。
忘れてた。
すでにタレと、唐辛子ラー油を入れていたのを。

力強い手首のスナップは抜群に利いていた。
小皿から「びゅっ」と、一気にタレ+ラー油が飛び出し、着地する。
私の右太ももから股間にかけて。

ああ、びっしょりだ。
さらにパンツのしわに沿って散らばり、線を描く唐辛子の粉…。

焦って拭いても、取れない。
となりのおっちゃんが惨状に驚き、使う前のお絞りを献上してくれた。
すまん、おっちゃん。
ビールと餃子でゆっくり楽しもうと思っていたところに。
しかも。
私のタレはおっちゃんのアイボリーのジャケットの隅にまで数滴、飛んでいた!
ひいいっ!!
「ご、ごめんなさい!」
と焦って拭く私を止め「いいんだ、これやすもんだから、気にしないでよ」と
言ってくれたおっちゃん…ありがとう。ぐすっ。

そんでも「やっぱりおいしいな~」とラーメンと餃子を食べた私。
もう一回おっちゃんに謝って外に出た。

さあ、問題はこれからだ。
食事なんてついで。今日の目的はブーツを買うことだった。
今月には各ブランドデザインは出揃ったので、あとは減るばっかり。
欲しい型・色・サイズはそろそろ買っておかねば、もう後がない。
なのに。
わしの右腿2分の1と股間はまだ濡れている。
幸い、パンツの地色は濃いため、タレやラー油の色は浮き出ていない。
ただ、濡れているだけだ。
それも少し乾いてきている。
もうちょっと待てば大丈夫っぽい。
だけど、土曜でどこも人でいっぱい。待つ場所がない。
これで外を歩けるか?

「こーゆー柄のパンツだと思ってくれないかなあ…」
無理だ。
「でも自分が気にするほど、人は見ていないものだから」
いや、明らかに変な場合は別だと思う。
が、いつまでもトイレにいるわけにもいかず、ジャケットで腿を隠して歩く。
ふんふん。まあこれならなんとか。
が。
どうやっても隠し切れないものがあった。
それは。
酢のにおい。

「…こういう匂いの香水だと思うことにしよう」
一人で頷き、自己暗示をかける。そう思ったら、元気が出た。
んで、ブーツ売り場で何度も試着した。
お姉さんはひざまつき、私に付き合った。
彼女の目の前には私の右腿がある。
ああ、なぜこんな臭いが?
その瞳が訴えている。

ついでにその近くにあった某コスメのカウンターでも買い物した。
かなり美形の男性にメークまでしてもらった。
彼も私の右側に立った。
彼の体からはいい匂いがした。くんくん。
そして彼は…。

ごめんね、お店のひとたち。
あの辛酸っぱい臭いをさせていた女は私です。


Posted by kim at October 28, 2006 05:12 PM
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